TEXT SIZE

標準
新連載『ウルトラマンネクサス』アプローチ

新連載『ウルトラマンネクサス』アプローチ
「受け継がれてゆく魂の絆」の証言録
第1回 企画・プリプロダクション

長谷川圭一(『ウルトラマンネクサス』シリーズ構成・脚本)

渋谷浩康(『ウルトラマンネクサス』プロデューサー)

——はじめに 『ウルトラマンネクサス』について

渋谷 『ウルトラマンネクサス』は、今年で放送開始から15周年を迎える2004年度製作のウルトラマンシリーズです。「変身する人間を一人に特定せず、変身しない主人公も存在する」とか、「人知れず戦う防衛チームやウルトラマンのミステリアスな連続ドラマ展開」といったトピックに加えて、放送前に児童誌やイベントで展開された『バトル オブ ドリーム ノア』や、放送中に劇場公開された映画『ULTRAMAN』といった異なるコンテンツのキャラクターが実は同一のヒーローだったというリンクを後に明かしていくというハイコンセプトな作品でした。

長谷川 もう15年か、過ぎてみれば早いものですね。

——『絆』というテーマの選定

渋谷 コスモスの次に来るウルトラマンということで、プロデューサーとしてはずっと『絆』というものをテーマにしたいということで、企画を進めていました。これは『ネクサス』に至る前の作品の企画時から、変わらぬ思いで貫いていました。

長谷川 そうだったね。

渋谷 初プロデューサーを務めた作品である『ウルトラマンコスモス』を通じて、スタッフやキャスト、ファンのみなさま、子供たちからもらったものがすごく多かったと感じていて、そういうものを『絆』と言うテーマに昇華できないかと考えていました。

——『ネクサス』へと至る前段階の企画

渋谷 そんな『絆』をテーマとしようとしていたコスモスに続くウルトラマンシリーズの企画ですが、ネクサスにはその前段階となる企画がありました。『ウルトラマンクロス』、覚えていますか?

長谷川 ありましたね。

渋谷 当時、プロデューサーとして考えていたのは、昭和ウルトラマン・Ⅿ78ウルトラマン系の王道的展開と、平成ウルトラマン・人間ウルトラマン系の人間的成長の展開をクロスさせつつ、斬新な企画性を上乗せしたウルトラマンができないかというコンセプトでした。そんなこともあって、長谷川さんに相談していた『ウルトラマンクロス』というのは、ようするにバディもの、憧れるに足る王道のウルトラマン主人公と、自分なんてウルトラマンになれないよ、というような落ちこぼれ系の主人公との変則バディもの的な企画でした。