TEXT SIZE

標準
『ULTRAMAN ARCHIVES ウルトラQ UHD&MovieNEX』

特集
『ULTRAMAN ARCHIVES ウルトラQ UHD & MovieNEX』
その① 4K規格の映像

驚異の映像の秘密を解き明かす

11月20日発売に向けて、『ULTRAMAN ARCHIVES ウルトラQ UHD & MovieNEX』の商品化が動き出している。今回の商品は、円谷プロ作品史上初めての4K規格対応ということになる。

4Kがきれい、4Kがすごいというのは最近皆さんよく耳にすると思うのだが、実際「4K」とは何がどうすごいのか?
4Kとは、映像における画面解像度のことを指す。解像度とはすなわち、「細かさ」のことだ。つまり、「画面解像度が高い」といえば細かい部分まで精細に表示できる、ということになる。
最近の液晶テレビの画面を虫眼鏡で拡大して見てみると、「色のついた点の集まり」であることが分かるはずだ。この点を「画素(ドット)」と呼ぶ。そして、画面解像度が高いとは、「画素の数が多い」こととイコールになる。
風景などの写真をデジタルカメラで撮ることを考えた場合、画素の数が大きくなればなるほど、より細かな部分まできれいに見えることは、理解いただけると思う。その理屈と同じで、4Kの画面には、横に3840画素、縦に2160画素、全体で829万4400個の画素が敷き詰められている計算となる。つまり、4Kを正確に記載すれば「3840×2160」。ちなみに4Kという言葉は、横の画素数が「約4000」であることに由来して付けられている。1000mを1キロ(1km)と記載するように、よく1000の単位をKで表すというルールに則っている表記なわけだ。
少し前で綺麗な映像の代表のように言われていた「フルハイビジョン」(1920×1080)。これに対して、4Kはその縦横それぞれ2倍、つまり4倍の画素数があるので、さらに高細密、高精細な画面になるというわけなのだ。

今回の、『ULTRAMAN ARCHIVES ウルトラQ UHD & MovieNEX』の特色は大別してふたつ。ひとつはこの4K規格の映像の搭載、そして、MovieNEXの搭載である。今回と次回、2回に渡って本商品の特色の秘密に迫っていく特別コラムをお届けする。まず1回目となる本コラムでは、今までにない映像の解像度を得ることで、これまで分からなかった『ウルトラQ』の映像の真髄にまで近づいていくことが出来る、4K規格の映像の秘密に迫っていく。
驚異の映像の秘密を解き明かす鍵になる部分を、本商品の4K化作業制作を担当したの円谷プロダクション製作部所属、池田遼さんの談話を通して、解き明かしていくこととしたい。

池田:今回の4K規格の映像制作にあたっては、『ウルトラQ』の全てが詰まっているといっても過言ではない完成済ネガ原版をベース素材にしています。今まで世に出たDVDやブルーレイ商品の際にも、その規格に適した素材の最適化ということはやってきているはずですが、今回ネガ原版をベースにしたというのは、ほぼ初めてになると思います。なぜネガ原版にまで遡(さかのぼ)っているかというと、たとえばこれまでの素材の最適化においては、ネガから一度ポジを起こし、それを作業用のマスターにしている、といった流れがあったりしたんですが、ポジを現像する段階で、カメラマンや演出の意図による「タイミング」という調整作業が入って狙った見え方に調整されるため、明るすぎる部分や暗すぎる部分の細かい情報は抜け落ちがちだったんですが、ネガには撮影現場で捉えた映像の情報が全部残っています。4Kリマスターにあたって、その全ての情報が必要になるという理由からネガ原版を使用することにすることになったんです。
今回、やはりそのフィルムの素晴らしさを損なうことなく4K映像に出来たことの裏には、本編部分も特撮部分も元が35ミリフィルムで撮影されていたという事実は、非常に大きな要因だったと思います。極論、元が35ミリフィルムだったからこそ、ここまで細密で綺麗なスキャニングが出来て、『ウルトラQ』の真価に近づけるまでになったと言えると思います。フィルムはビデオ映像などとは違って、フィルムならではの粒状の質感(=グレイン)というものが存在するのですが、これを残し過ぎると、フィルム特有のザラついた質感が非常に気になってしまう場合もあるのですが、今回の4K化作業に当たっては、様々なテストの検証を踏まえて、フィルムのグレインはそのまま手を加えず残すのが最善という判断をしています。その意味においても、当時のままと言いますか、ほぼ完成したフィルムの状態のままでの4K映像が出来上がっているのではないかと思います。ようやくこの4K化の機会に、35ミリフィルムで撮った『ウルトラQ』の映像が内包するポテンシャルをフル活用してお見せできるようになったんじゃないかなと。

1/4