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『ULTRAMAN ARCHIVES ウルトラQ UHD&MovieNEX』

ただ、コンテンツを売った、商品を販売したというだけに留まらないビジネス展開モデルを作りたい。それをかねてからの念願として秘めてきた、という小林さん。新たなスタイルの構築に至り、その嚆矢となるのが今回のUHD & MovieNEXのセットなのである。

小林:『ウルトラQ』というコンテンツ自体は、様々な形で世にリリースされ続けてきたものなんです。ベータ、VHS規格のビデオテープに始まり、カラーライズして新たな世界観を構築してきてみたり、『ウルトラQ』はそれこそ様々な商法に乗せてきたコンテンツだとも言えます。それほど繰り返し商品化されてきた『ウルトラQ』を新たに商品リリースするにあたって、今までにない新しいことは何だろう?ということは、我々コンテンツ制作チームにとっても大きな課題になったんです。今までの商品を購入いただいたような方でも、改めて興味を持っていただけるようにするにはどうしたらいいんだろう?と。勿論、今まで『ウルトラQ』を見たことのないような新しいファン層、若いファン層も開拓したいという思いがありましたからね。
それでまず、4K HDR映像の収録ということは大きなトピックになるだろうというのは、強い確信としてありました。私も4K HDR映像制作の現場に何度もお邪魔して、その仕上がりを見て、クオリティの凄さに感動していました。モノクロ映像でここまでの綺麗さ、ここまでの鮮明さが出るとは思ってもいなかったんです。これは是非商品化して、皆さんに是非ともお届けしたいなと。4K HDR映像のクオリティには自信があったんですけど、ただ映像をそのまま商品に落とし込んでリリースするだけでは、今までとあまり大差ないなとも感じたんです。何かプラスアルファが出来ないのか、ということはずっと前から気にしていることだったので、今回、「TSUBURAYA MovieNEX」搭載になって、ストリーミング出来るとか、特典コンテンツにアクセスできるエリアを構築できるというのは、願ってもない好機だったと思いますね。
今回、この「TSUBURAYA MovieNEX」については、弊社の塚越会長のひと声から始まっているんです。塚越は元ウォルト・ディズニー・ジャパンに在籍していまして、その時も、商品リリースの際にMovieNEXの方式を採用してきていて、そのノウハウを是非円谷プロ作品の領域でも駆使してみたい、ということで、いろいろな方のご尽力も得て、今回の商品仕様の実現に至りました。
私自身もディズニーさんのコンテンツの中に、MovieNEXなるものがあるのは知っていて、漠然としたイメージは持っていたんですが、実際今度はそれを自分たちが作ることになって、MovieNEXとは何ぞや? どんなことが出来るのか?を改めてイチから勉強しました。本編映像のストリーミング以外にも、ダウンロードコンテンツが豊富にあって、そこでしか手に入らないもの、そこでしか見られない映像といった、その商品を買った人だけが味わえるお得感みたいなものがあるというのは面白いと思ったし、ただ映像を見て終わり…でなく、いろいろな楽しみ方、遊び方が増えるんだ、というところに興味が湧きました。

確かに、これだけ繰り返し商品化されてきた作品ともなれば、もう通り一遍の商品仕様では満足しないファンが多くいることも想像がつく。そこで、新しい特典は何か?ということは商品制作チームにとっては、実に悩ましい課題だったワケだが、そこに大きな光明となったのが、今回のMovieNEXだったのだ。購入者だけが得られるボーナス特典の数々。その楽しみ方、遊び方の幅が広がるという魅力には確かに惹かれるものがある。

小林:今回の「MovieNEX World」はいろんな特典コンテンツにアクセス出来るという環境そのものの強みを生かして、コンテンツの提供だけではなくて、ユーザーの方にお得な情報発信の場にしたり、さらにコンテンツの内容そのものにも更新を繰り返すことで、お楽しみ内容が変わって、特典コンテンツも一度味わってそれきり終わりにしない、といった目新しさを盛り込むことが出来るんです。TSUBURAYA・GALAXYのようなデジタルメディアコンテンツとして、内容更新して、いろんな話題、いろんなネタを触って、より多角的にその作品の魅力を味わい、堪能していくみたいなことも可能なんです。この更新することでコンテンツ内容を変えていけるというのは、本当に画期的なことだと思って、手前ミソですが、MovieNEXスゴイ!と思っています(笑)。
今までのパッケージ制作の典型で言えば、発売の数か月までに映像をマスタリングしなきゃいけない、特典も含めてキチンと決め込んで作り込んだ上でオーサリングまで持ち込まなきゃいけない、という決まり事があったワケです。その決まり事の基本は今回も変わらないんですけど、このストリーミング用のコンテンツは後から増やしていけるものなので、作り手側の心境として、余裕を持って制作していけるというところがあるんです。極端な話で言うと、オーサリングまで終えて無事にマスター納品して、ホッとしていたら急に新たな未発見映像が出てきた!となったら、もうそれをその商品に付加することは出来ず、結果的にしばらく寝かせておく、しかもそれがあまりにも特殊過ぎて、別作品の商品リリースに加えると浮いてしまうような形になって結局時期を逃す…みたいなことが実際にあったりして、悔しい思いをしたことがあるんです。それがこのMovieNEXの機能があれば、そんな機会のロスが防げるんですよ。その時に間に合わなくても、例えば発売翌週とか、発売半月後とかに新たなオマケ特典が見れるように出来ることが可能で、私たちの工夫次第で、一定期間売り出して終わり、じゃなくて、長く市場に流しておくことが出来るし、タッチポイントを今まで以上にたくさん作り出せる。それはユーザーに対しての大きなアピールになるし、ユーザー側からしても、一粒で何度でも美味しいという状態を味わってもらえて、きっとお得商品と感じていただけると思うんです。商品定価はちょっとお高めかもしれませんが、長いスパンで見ていただければ決して高くない商品だと思っていただけるだけのサービスが詰め込まれると思っています。