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TRI-SQUAD NOVEL SERIES From TRI-SQUAD VOICE DRAMA 第4回 超伝説新章~ウルトラマンタイガは太陽のように~

連載小説
TRI-SQUAD NOVEL SERIES
From TRI-SQUAD VOICE DRAMA
第9回 「ゴドメスを討て」(最終回)

足木淳一郎

イラスト 後藤正行

「なんなんだ、この円盤群は⁉」
 宇宙空間を飛行していた俺たちトライスクワッドが遭遇したのはおびただしいほどの数の円盤の大群だった。
「有無を言わさず攻撃してきやがって! なんのつもりだこいつら!」
 悪態をつきながらフーマがビーム攻撃を躱していく。
 俺たちは円盤の大群からの攻撃の渦中にいた。
 広大な宇宙には様々な種族が存在するが、初めての遭遇した相手がとってくる行動は二つに一つ。攻撃してくるか、そうでないかだ。
 目の前に展開する見たこともない形の円盤たちがとった行動は前者だった。こちらになんの警告もなく、遭遇即攻撃という手段から察するに、かなり好戦的な部類だといえる。
「こいつらの相手をしてる場合じゃない! 早くあの惑星に下りないとタイタスが!」
 円盤群を挟んで向こう側に見える青く輝く惑星。
 タイタスがあの惑星に落ちていってから、すでに数時間が経過している。

 惑星クロノ。
 銀河のはずれに位置するこの星は、科学文明を高度に発達させたヒューマノイドが暮らしている。俺とフーマは上空に体を固定し、先進的な建造物が立ち並ぶ街を望む。
「なるほど、進んだ文明だ。あの円盤たちは差し詰めこの星の防衛戦力ってわけか」
「詮索するのは後だ。今はタイタスの無事を確認しないと」
 円盤群の攻撃を切り抜けた俺たちはどうにか惑星に進入することができた。
 タイタスは迫りくる攻撃から俺たちをかばい、この星の重力に捕まり落ちていったのだ。今はまったく連絡が取れていない。
「だがよ、あの巨体が街に落ちたってなら大騒ぎになってるはずだ。建物だっていくらか吹っ飛んでるだろうしな。それがないってことは旦那はサイズを変えるなりしてキレイに着地したって考えるのが自然だ。自分の意志でそうできたんなら旦那は無事ってことになる」
 フーマの考えは一見理にかなってるように聞こえるが、すこし強引だ。フーマ自身も無理やり良い方向に考えるようにしているのだろう。
 だが俺もその説に乗ることにした。悲観していても事態は好転しない。タイタスは体のつくりが俺たちとは違うんだ。鍛えに鍛えたあの筋肉が大気圏で燃え尽きるとも考えづらい。
「だな。となると、この広い街の中でタイタスを探し出さなきゃならない。これはちょっと骨だぞ」
「俺たちの体じゃ目立ちすぎるしな。サイズを小さく変えるか。それとも……」
 その時だった。
 数機の飛行物体が俺たちを取り囲んだ。
「またこの星の防衛隊か!」
 フーマはこの状況と自身の仮説を結び付けて叫んだが、目の前を旋回する飛行物体は、俺たちが宇宙で遭遇した円盤群とは趣が異なっていた。
 例えるなら機械の翼竜。薄く透き通るエネルギー皮膜の翼と鋼鉄のくちばしをもった人工の怪物だ。
 翼竜は俺たちの周りをぐるぐると旋回し様子をうかがっているように見えた。この行動も、有無を言わさず攻撃してきた円盤群とは符合しない。