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円谷怪獣のひみつ

円谷怪獣のひみつ

切通理作

(撮影・杉本晋一)

切通理作 きりどおし・りさく

1964年、東京都生まれ。文化批評。『怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち』『怪獣少年の<復讐> 70年代怪獣ブームの光と影』(洋泉社)『お前がセカイを殺したいなら』(フィルムアート社)『ある朝、セカイは死んでいた』(文藝春秋)『山田洋次の<世界>』(ちくま新書)『ポップカルチャー・若者の世紀』(廣済堂出版)『失恋論』(角川書店)ほか多数。『宮崎駿の〈世界〉』(現ちくま文庫)でサントリー学芸賞受賞。2013年12月より、日本映画批評メルマガ『映画の友よ』(夜間飛行)を配信中。それが昂じて初監督作品『青春夜話 Amazing Place』(アルバトロスよりDVD化)、責任編集の雑誌『シネ★マみれ』を作る。

第14回 ウルトラ警備隊、その重き任務

 ウルトラマンシリーズを観て育ち、プロの表現者になった人たちの発言の中に「『ウルトラセブン』の宇宙人は巨大化すると馬鹿になる」というものがある。平成のウルトラマンを手掛けた脚本家の小中千昭もそう言う一人である(徳間書店刊『地球はウルトラマンの星』ほか)が、ファンの一部の間でも、多くは愛情のあるツッコミとして言われてきたことだ。
 たしかに、等身大の時は知的生命体らしさをみせるのに、巨大化して戦うときは……前作の『ウルトラマン』の怪獣たち譲りという部分もあるのだろうか……プロレスの敵役のように単純なあらくれ者の性格になってしまう宇宙人も多い。
 21~30話までの宇宙人を振り返ると、第29話に登場するプロテ星人は、まず自らの虚像と実像を入れ換えてセブンを翻弄する。