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怪獣プロファイル

怪獣プロファイル
ケース15「テレスドン」

秋廣泰生

秋廣泰生 あきひろ・やすお

1967(昭和42)年生まれ。鹿児島県出身。
1980年代後半より、円谷プロ製作部/営業部でウルトラマンシリーズや円谷プロ作品を収録した黎明期のビデオ、レーザーディスクの制作(本編映像完パケ/映像特典、封入解説書執筆ほか印刷物全般)を担当。以降、円谷プロ作品のCD制作(曲構成・封入解説書執筆)、DVD制作(映像特典構成・演出、封入解説書執筆)に携わる。
CSファミリー劇場にて放送された、当時のスタッフや出演者をゲストに作品を紹介していく番組『ウルトラ情報局』では全話の構成・演出を担当。
その他、『バラサでブースカ』『ウルトラマンボーイのウルころ』『ウルトラマン列伝』で番組の構成・演出を、『帰ってきたアイゼンボーグ』ではドキュメンタリーパートの監督を務めた。
現在も、ウルトラマンシリーズや円谷プロ作品のCD、DVD、Blu-rayほか封入解説書執筆や、映像特典制作、書籍の執筆などを手掛けている。

テレスドンにみる形態的な合理性

 テレスドンは、1980年代の終わり頃に、地底を掘り進む特殊能力を持った、そのものズバリの“地底怪獣として非常に理にかなった姿をしている”という観点から再評価されていった怪獣、という印象が筆者にはある。
 テレスドンの硬そうな鋭い三角形をした口は、地中を掘削するシャベルの機能を果たし、地中深くでは全身に凄まじい圧力がかかっても、シンプルな表皮がその圧を均等かつ最小限に抑えてくれるだろう。また、シンプルな表皮ということでは、道無き地中にトンネルを掘り続けていく上で、障害物となりうる角や刺などは無い(または少ない)に越したことはない。更に、胴体・腕・足・尻尾には輪切りにしていけそうな多くの節々があり、そこが曲げやすい・曲がりやすい柔軟な部位だと思わせてくれる。地中で遭遇する強固な岩盤も柔軟に潜り抜けていけそうだ。また、そうした全身像からテレスドンを、全身に無数の節々を持ち、地中で本領を発揮するミミズやカブトムシの幼虫の大親分(笑)であるかの様に飛躍的に解釈しても、割合と腑に落ちるのではないだろうか。
 このようにテレスドンは、地底怪獣という生物として、ある完成形に到達した合理的なスタイルを備えているのだとの見方も可能だろう。