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怪獣プロファイル

怪獣プロファイル
ケース17「キングジョー」

秋廣泰生

秋廣泰生 あきひろ・やすお

1967(昭和42)年生まれ。鹿児島県出身。
1980年代後半より、円谷プロ製作部/営業部でウルトラマンシリーズや円谷プロ作品を収録した黎明期のビデオ、レーザーディスクの制作(本編映像完パケ/映像特典、封入解説書執筆ほか印刷物全般)を担当。以降、円谷プロ作品のCD制作(曲構成・封入解説書執筆)、DVD制作(映像特典構成・演出、封入解説書執筆)に携わる。
CSファミリー劇場にて放送された、当時のスタッフや出演者をゲストに作品を紹介していく番組『ウルトラ情報局』では全話の構成・演出を担当。
その他、『バラサでブースカ』『ウルトラマンボーイのウルころ』『ウルトラマン列伝』で番組の構成・演出を、『帰ってきたアイゼンボーグ』ではドキュメンタリーパートの監督を務めた。
現在も、ウルトラマンシリーズや円谷プロ作品のCD、DVD、Blu-rayほか封入解説書執筆や、映像特典制作、書籍の執筆などを手掛けている。

スペックだけでは語れない、キングジョーのパワー!

 宇宙ロボット、キングジョー! 策略星人ペダン星人が建造し、地球に送り込んだスーパーロボットである。巨大な船舶も軽々と持ち上げ(更に凶器の様に振り回したり投げつけたり!) 、ウルトラセブンすら押さえつけ身動きを封じてしまう怪力を発揮する。両眼の様な部位からは破壊光線デスト・レイを発射。そして体を4つの宇宙船に分離して空中や海中を高速で移動し、強固なボディはウルトラセブンのアイスラッガーを跳ね返し、エメリウム光線も一切通用しない…と、ロボット兵器として脅威のスペックを誇っている。
 こうやってデータ的に紹介するだけでもキングジョーの圧倒的な強さと戦力が伝わってくる。だが、少し冷静に考えると、キングジョーの初登場から換算しても50年以上の歴史を積み重ねているウルトラ怪獣には、スペック上ではキングジョーを上回るロボットが、既に数多く存在している。それはもちろん、ウルトラマンシリーズを製作していくバトンを受け継いだスタッフたちが、キングジョーを上回るスーパーロボットを生み出そうと知恵を絞り、最新の特撮技術を投入していった結果にほかならない。だが、それでもなおキングジョーの存在感は霞むことは無い。それは当然ながら、キングジョーの存在が50数年の間にレジェンド化、殿堂入りしてしまったからというような曖昧な評価からではない。数々のスペックを実感させるキングジョーの強さの秘密はドラマの中にある。「ウルトラ警備隊西へ」前後編の中にあるのだ。