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文:氷川竜介(明治大学大学院特任教授)
1958年兵庫県生まれ。明治大学大学院 特任教授。東京工業大学卒業後、メーカー勤務を経て2001年に文筆家として独立。文化庁メディア芸術祭審査委員、毎日映画コンクール審査委員、東京国際映画祭プログラミング・アドバイザーなどを歴任。主な編著等:「20年目のザンボット3」(太田出版)、「日本特撮に関する調査報告書」(文化庁)、「ジ・アート・オブ・シン・ゴジラ」(カラー)など。
放送第1話「姿なき挑戦者」1967年10月1日放送
脚本:金城哲夫
監督:円谷 一
特殊技術:高野宏一
『ウルトラセブン』は『ウルトラマン』の放送終了後、東映による『キャプテンウルトラ』をはさんで約半年あけて放送を開始した。その第1話には独特のハードでシリアスな雰囲気が満載であった。
「地球は狙われている! 今……。宇宙にただよう幾千の星から、恐るべき侵略の魔の手が……」
夜の大都会にこのナレーションが重なり、検問する警察官の目前でドライバーが白熱光とともに消失する衝撃のシーンから物語は幕を開ける。