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Around Z

【Around Z(アラウンド ゼット)】 VOL.7(最終回)
ジャグラーが斬った「大きな木」とは?

文:清水 節

使命に目覚める青年と
正義の危うさを伝える
闇の戦士の魂の軌跡

2020年6月から12月まで、コロナ禍に苛まれた世の中を勇気づけるかのように駆け抜けた『ウルトラマンZ』は、第25話「遥かに輝く戦士たち」(監督:田口清隆/脚本:吹原幸太)で幕を閉じた。メイン監督の田口清隆が、メインライター・吹原幸太とともにシリーズ構成をも担当した『Z』は、三世代にわたって愛されるウルトラマンシリーズとは何かという命題を、改めて再確認させてくれた。怪獣・防衛チーム・ウルトラマンという三大基本構造に、ニュージェネに登場してきた者たちのドラマも絶妙に掛け合わせ、昭和のキャラクターたちにオマージュを捧げて、決してコミカルに振りすぎずシリアスに寄せすぎず、明朗快活なエンタメを志向してスタートした。しかし中盤から主人公の心がざわめき始め、邪悪な存在による陰謀も進行させつつ、戦うことや守ることの意味を問いかけて、メイン視聴者層=「未来の大人たち」に向けた大切なメッセージを贈り届け、鮮やかに完結した。