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新連載『ウルトラマンネクサス』アプローチ

新連載『ウルトラマンネクサス』アプローチ
「受け継がれてゆく魂の絆」の証言録
第2回『姫矢・ネクサス』

長谷川圭一(『ウルトラマンネクサス』シリーズ構成・脚本)

小中和哉(『ウルトラマンネクサス』監督)

アベユーイチ(『ウルトラマンネクサス』監督 ※監督表記は阿部雄一)

渋谷浩康(『ウルトラマンネクサス』プロデューサー)

——はじめに 劇場版ウルトラマンスタッフという絆

渋谷 今回は第2回ということで、小中和哉監督とアベユーイチ監督にもご参加頂き、『ウルトラマンネクサス』とも連動する映画『ULTRAMAN』の話なども伺いつつ、姫矢編について聞いていければと思います。

まず、我々四人の共通項としては、劇場版ウルトラマンに携わっていた映画班のスタッフであったという流れがあります。僕は『ウルトラマンゼアス』(1996年)から『ウルトラマンティガ THE FINAL ODYSSEY』(2000年)までの作品のアシスタントプロデューサーでしたが、小中監督は『ウルトラマンゼアス2 超人大戦・光と影』(1997年)以降、長谷川さんはその翌年の『ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ 光の星の戦士たち』(1998年)以降、劇場版ウルトラマンシリーズの監督と脚本を歴任されていて、アベ監督は『ゼアス2』以降のビジュアルエフェクトコーディネーターという要職を、それぞれ歴任していました。

小中 CGの比重がどんどん上がっていった時代だから、映画の作り方が一年ごとに変わっていった時代だったね。

長谷川 装飾部として参加していた『ウルトラマンティガ』で脚本家デビューを果たして5本書いて、『ウルトラマンダイナ』の1話・2話を書いた縁で『ティガ&ダイナ』も書いて、以降もTVシリーズの脚本を手掛けつつ劇場版も…みたいな流れでしたね。

アベ ウルトラマンの映画で合成の多い仕上げを仕切るスタッフがいないっていう話を聞いて、「ウルトラマンか…」と。これも縁だなと思って。そこから小中さんの劇場用作品を三本続けて手伝って。そこで渋谷さんとかにもお会いして…というのが、円谷プロとの最初の関わりです。

——「テレビじゃ見れない!」ウルトラマン映画のコンセプト

渋谷 円谷プロ黎明期からのスタッフとして『ウルトラマン』や『ウルトラセブン』では特撮班のキャメラマンを、『怪奇大作戦』や『帰ってきたウルトラマン』では本編班のキャメラマンを歴任し、『ウルトラマンG』のプロデューサーを経て劇場版ウルトラマン作品のプロデューサーを務めていた鈴木清プロデューサーが「映画はテレビでは見られないものを劇場で見せる事に意義があるんだ」という強い想いをお持ちでしたので、TVシリーズの総集編では無い完全新作の映画となった『ウルトラマンゼアス』(1996年)であったり、TVシリーズの劇場版の場合においても、もの凄く大きな怪獣が現れるとか、世界観を超えたヒーローの競演を見せようとか、デジタル合成やCGを大胆に取り入れようとか、作品毎にそういう挑戦がありました。

アベ 1990年代後半はCGとかが本格的に映画に入ってきた時代だったしね。

小中 結局5本ウルトラの映画を監督させてもらったけど、一本ごとにテーマを変えて、違う映画を作ろうという意識で作っていたんで、5本とも自分の中では違う映画だと思っていて、それがすごくよかったっていうのはありますね。