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『ウルトラQ』エピソードガイド 第6回 Episode15「カネゴンの繭」

『ウルトラQ』エピソードガイド
第6回 Episode15「カネゴンの繭」

氷川竜介

氷川竜介

氷川竜介

氷川竜介 ひかわ・りゅうすけ

1958年兵庫県生まれ。明治大学大学院 特任教授。東京工業大学卒業後、メーカー勤務を経て2001年に文筆家として独立。文化庁メディア芸術祭審査委員、毎日映画コンクール審査委員、東京国際映画祭プログラミング・アドバイザーなどを歴任。主な編著等:「20年目のザンボット3」(太田出版)、「日本特撮に関する調査報告書」(文化庁)、「ジ・アート・オブ・シン・ゴジラ」(カラー)など。

解説

 脚本家の山田正弘と中川晴之助監督が生みだした「カネゴン」は「恐怖」「破壊」など文明を否定する既存の怪獣イメージを一新し、「ユーモラスな友だち」という新たな怪獣像を生みだしたユニークな存在である。
 初夏の造成地で、子どもたちは壊れかけたガラクタなどを持ち寄ってバザーを開いていた。その中に、友人の落とした硬貨を踏んで奪うなど、お金への強い執着を見せる少年・加根田金男がいた。振ると硬貨の鳴る音がする奇妙な繭を見つけたアキラから、笑いながらそれを奪ってしまう金男。

 自宅に戻った金男は、「人の落としたお金を黙って拾ったりすると、お金亡者のカネゴンになるぞ」と両親から厳しい叱責を受けたが、涼しい顔だ。

 その繭は金男の部屋いっぱいに巨大化し、中から大量の硬貨がこぼれ落ち始めた。大喜びの金男だったが、繭の内部へ引っぱりこまれ、恐ろしい一夜が明けた。金男は父の語ったとおりの怪獣カネゴンに変身してしまったのだ。