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ARCHIVESプロジェクトレポート第5回「中野昭慶(特技監督)」

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第6回「西條康彦(俳優)」

『ウルトラQ』一平役の原点は
『太平洋の嵐』や『乱れる』の
暗いトーンの中の唯一の明るさ

清水節

清水 節 しみず・たかし

1962年、東京都生まれ。映画評論家・クリエイティブディレクター。「PREMIERE日本版」「STARLOG日本版」等での編集執筆を経て、「映画.com」「シネマトゥデイ」「FLIX」等で執筆、ニッポン放送等に出演。著書に「いつかギラギラする日  角川春樹の映画革命」「新潮新書 スター・ウォーズ学」等。WOWOWのドキュメンタリー番組「ノンフィクションW/撮影監督ハリー三村のヒロシマ」企画制作でギャラクシー賞、国際エミー賞受賞。

(※本文敬称略)

ウルトラマンシリーズの原点『ウルトラQ』は、東宝出身の俳優陣による確かな演技で支えられたテレビ映画としても記憶に残る。主要メンバーは3人。パイロットとその助手、そして新聞社のカメラマンが、毎回遭遇する不可思議な事件を描く特撮SFドラマだった。星川航空のパイロット万城目淳の助手、戸川一平役でレギュラー出演した俳優・西條康彦。コミカルな演技で愛された西條は、名バイプレイヤーとして名を馳せた。

「成城学園の中学高校時代に演劇部を立ち上げたんです。高校で演劇部を作って部長をやっていたものでね。演劇部は学校の金で芝居できるでしょ、それが魅力だったんです(笑)。高校2年か3年のとき、丸山誠治監督の映画『初恋物語』(1957)で新人を探していたんですよね。丸山先生は、劇団に入ってある程度演技が固まっちゃった子よりも、素人の子を使いたい。当時、丸山監督作品といえば、新人俳優の登竜門。丸山映画を通って来た役者は多かったんです。東宝じゃ、『丸山学校』って呼んだりして。松竹では木下恵介監督作品が登竜門でしたけど。東宝が学校に探しに行くわけです。それで、うちの学校の演劇部の子も何人か撮影所に連れて行って、1人ずつ面接を受けさせる。ちょっとセリフを言うんですが、その相手を全部僕にやらせるわけですよ。そんなことで映画会社の人と付き合いが始まって、やがて東宝から契約しないかということでね」

逸早くテレビ映画に
レギュラー出演

映画の全盛期は終わろうとしていた。台頭し始めたのがテレビ。1939年に生まれ、50年代後半に映画界入りしたティーンエイジャーとしては、生まれたばかりの新興メディアをどう捉えていたのだろう。

「テレビは頭にありました。でもやっぱり周りがね。スタッフも俳優も、映画人たちは、やっぱりテレビってのを下に見てたでしょ。テレビのスタッフが16ミリのアリフレックスキャメラで撮影をやっているとね、よく悪口を言ってた。『あ、測量やってら』って。そんな時代ですからね。でもまあ、いつかはテレビの時代が来るかなっていう予感はありましたね」