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TSUBURAYAライブラリー第2回『緊急指令10-4・10-10』

TSUBURAYAライブラリー
第3回『トリプルファイター』(1972年7月3日~12月29日)
TBS系/月曜~金曜:17時30分~17時40分/全26話(130回)

解説:中落合たかし

等身大で合体変身×二段変身!
アクション主体の連続活劇は、
やがてドラマ性も志向し始める

東映の『仮面ライダー』が巻き起こした等身大ヒーローによる変身ブームの最中、巨大特撮ヒーローの老舗・円谷プロが、この分野に初めて挑んだ作品こそ『トリプルファイター』だ。まず、夕方の10分枠で週5回を1話完結とする「帯番組」形式に注目したい。学校から帰って夕食までの時間帯。僕らは毎日、作詞・東京一(円谷一)、作曲・宮内国郎、歌・谷あきら(子門真人)他による、元気の出る主題歌に耳を傾けた。『チビラくん』で開拓した、毎日視聴してもらうことで子供たちに親近感を与える放送形態。その後『ウルトラファイト』と『レッドマン』では、ドラマ性すら捨象して、アクション主体の構成へシフトさせたが、本作にもその基本方針は踏襲されている。

企画の背景には、『ウルトラファイト』を提供した玩具メーカーのブルマァクの存在があった。ただし、もう過去の映像資産の再活用ではなく、そしてまた、アトラクション用のスーツでひたすらバトルを見せる構成でもない。毎回アクションは最重要視するものの、数々のキャラクターやメカを開発し、マーチャンダイジング展開を企図していたところがポイントだ。当初は、現代劇でありながらも“忍者アクション”を導入しようとしていた節がある。『トリプルチャレンジャー』なる企画書が残されており、そこでは、主人公の3兄妹が「伊賀忍者一族の末裔(まつえい)」とされていた。やがてこの設定は消え去って、SF性が加味されていく。

「スーパー戦隊シリーズ」の先駆け!

ストーリーは至ってシンプル。宇宙征服を目論むデビル星人の首領デーモン(デビルモンスター)が、地球侵略を企てる。奴らに故郷を滅ぼされ、放浪の果てに地球にやってきたM星人は、世界的な防衛組織SAT(スペース・アタック・チーム)を結成した。M星人の子孫である、日本支部所属の哲夫、勇二、ユリの早瀬3兄妹は、それぞれグリーンファイター、レッドファイター、オレンジファイターに変身して戦う。そして彼らは、最強の戦士トリプルファイターへ合体変身し、デーモンの魔の手から地球を守る。企画書によれば、トリプルファイターとは、「哲夫の頭脳、勇二の肉体、ユリの心」を持った理想的なヒーローの姿だ。