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TSUBURAYAライブラリー第4回『恐竜探険隊ボーンフリー』

TSUBURAYAライブラリー
第4回『恐竜探険隊ボーンフリー』
(1976年10月1日~1977年3月25日)
NET(現・テレビ朝日)系/毎週金曜:18時00分~18時30分/全25話

解説:中落合たかし

モデルアニメ×実写×アニメ
撮影技法のハイブリッドによる
円谷恐竜三部作の第1弾!

それは、円谷プロ創設から10年目のことだった。トイレットペーパー買占めによる社会の混乱と、『日本沈没』による終末ブーム。1973年の暮れは暗かった。オイルショックによる製作費の高騰などを背景として、特撮は打撃を受け、あの年をピークに第2次怪獣ブームは失速していった。子供たちは巨大ロボットアニメに熱狂し始め、テレビのゴールデンタイムにはクイズやバラエティが増えて、ドラマは劣勢だった。そして、74年4月にスタートした『ウルトラマンレオ』でウルトラマンシリーズは一旦終了することになる。

それでもなお、厳しい製作環境を念頭におきつつ、円谷プロは新しい特撮番組を模索していた。これまでのように、ミニチュアセットを組んで着ぐるみ特撮を行う方法論が予算的に無理ならば、逆転の発想をしようとばかりに、小さなセットで撮影可能なモデル(人形)アニメと、セルアニメを融合させるという手法が編み出される。そして74年に、『巨獣惑星』なるパイロット・フィルムが撮影された。未知の惑星に宇宙船で降り立った探険隊が巨大モンスターに襲われ、光の巨人に救われるという物語だ。モンスターをモデルアニメ、人間をセルアニメ、巨人は作画による光学合成で表現。なんという実験精神! 逆境の中、円谷の威信をかけた果敢なチャレンジには感嘆するしかない。

逆境が生んだ、円谷特撮の新機軸!

そんな野心的な挑戦を基に、翌75年には『円谷立体アニメ』というパイロット・フィルムが制作された。前作のモデルアニメ×セルアニメに加えて、実写映像も挿入されている。ここでいう立体とは、3Dのことではなく、技法を立体的に組み合わせたハイブリッドな表現を指すのだろう。車を運転する男の実写で始まり、トンネルを抜けると砂丘が広がっていて、モデルアニメの怪鳥に襲われる。地震が起きて地割れに呑まれると、人物も背景もセルアニメに転換。その世界には巨大な少女がいて、小さな男は逃走し、車を見つけて乗車すると、小さな穴を目指す。それはトンネルであることが分かったかと思うと、実写の世界へ戻るのだ。