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第7回『ファイヤーマン』

TSUBURAYAライブラリー
第8回:『恐竜戦隊コセイドン』(1978年7月7日~1979年6月29日)
東京12チャンネル(現・テレビ東京)/毎週金曜:19時30分~20時/全52話
※第41回より『恐竜戦隊コセイドン 戦え 人間大砲コセイダー』に題名変更

解説:中落合たかし

“円谷恐竜三部作”完結編は
オール実写特撮ドラマへと回帰
時空を駆ける「愛とロマン」篇

オイルショックなどを契機とするテレビの特撮ドラマをめぐる厳しい製作環境や、粗製乱造などを背景に、一方でアニメの勢力が増し、終息へと向かった第2次怪獣ブーム。円谷プロは、1974年頃から特撮とアニメの融合を図り、パイロット版を撮影しながら新企画を模索。後に「円谷恐竜三部作」と呼ばれるシリーズをスタートさせた。モデルアニメ×ミニチュア特撮×セルアニメによる『恐竜探険隊ボーンフリー』(1976~77)、アニメ×着ぐるみ&ミニチュア特撮『恐竜大戦争アイゼンボーグ』(1977~78)を経て、第3弾『恐竜戦隊コセイドン』の制作は、アニメとの合成を用いることがなかった。三部作の最後は、全編実写へと回帰したのだ。後押ししたのは、主に視聴者からの「本格派の特撮ドラマが観たい」というニーズだった。

タイムトラベルの導入でロマンを喚起!

第1弾『ボーンフリー』は終末ブームの影響の下、絶滅したはずの恐竜が甦り、第2弾『アイゼンボーグ』では恐竜が凶暴化して地上を襲う。共通していたのは、怪獣からの脱却を図り、恐竜にリアリティを求めつつ、過去から現代(設定上はやや近未来)に襲い来るという設定だった。1977年、海の向こうでは『スター・ウォーズ』が社会現象化。翌78年、日本でも『未知との遭遇』とともに、SFブームを巻き起こしていた。テレビアニメの世界では、ロボットアニメとは異なる潮流が生まれていた。4ヵ月先行して放送が始まっていたのは、1000年後の未来を舞台とする『宇宙海賊キャプテンハーロック』(1978~79/本作の音楽でブレイクした横山菁児が『コセイドン』も担当)。そんな時代、『コセイドン』では恐竜シリーズがこれまで扱ってきた「過去」を、SF的なイマジネーションを掻き立てるものとして描こうとする意志が感じられる。「タイムトラベル」の要素を加味させたのだ。

企画意図には、「時間を超越した愛とロマンシリーズ」という文字が躍っている。舞台は2001年。人類は超高速粒子タキオンを発見して、時間旅行が可能な時代に突入。時空管理局が設けられ、タイムパトロールを行うタイムGメン「コセイドン隊」が、時間犯罪を取り締まっている。そして、地球に突然変異が起こる。その原因は、中生代白亜紀にあることが確認された。コセイドン隊が過去へと向かい、恐竜時代の地球で侵略者ゴドメス星人を迎え撃つことになる。

画期的な企画書を作成したのは、脚本家・長坂秀佳だと言われている。東宝を経てフリーのシナリオライターとなり、『帰ってきたウルトラマン』を皮切りに特撮作品も手掛け始めていた長坂は、すでに代表作『特捜最前線』に関わり始めていた。SF考証も含め、様々なアイディアに富む企画書だったが、長坂自身は企画段階で降板。メインライターは、特撮・アニメものでは百戦錬磨の脚本家・辻真先に交代することになる。